家庭の味の代表格とも言える「カレーライス」が、いま静かに、しかし確実に私たちの財布にじわじわと影響を与えています。
株式会社帝国データバンクが発表した「カレーライス物価指数」の最新データによれば、2024年度の1食あたりカレー物価は365円に到達し、なんとこの10年間で最も高い水準にまで上昇しました。
カレー物価が過去10年で最高値に!
特に注目なのは2025年3月のカレーライス物価が1食421円となり、12カ月連続で最高値を更新したという点。
これは、家庭で作るカレーに必要な「牛肉・野菜・コメ・カレールー・光熱費」などの費用を総合的に試算したもので、2020年を基準(100)としたカレーライス物価指数では「153.7」を記録しています。
なぜこんなに高くなったの?
価格高騰の背景には、複数の要因が複雑に絡んでいます。
- 野菜(特にジャガイモ・ニンジン)の生育不良と高値
- 円安による輸入牛肉価格の上昇
- コメの品薄と価格高騰(特に夏以降)
特にご飯部分の価格は前年度比で+41円の131円と、値上がり幅が最大に。
また、カレー具材(肉・野菜)は206円と全体の約5割を占めており、ついに200円台に突入しました。
それでもカレーは作り続けたい!
ここまで聞くと「もうカレー作るのやめようかな…」と考えてしまうかもしれませんが、ちょっと待ってください。
政府の電気・ガス補助のおかげで、水道光熱費は前年からほぼ据え置き。
さらに、今後は備蓄米の流通増によってコメ価格の上昇ペースがやや鈍化する可能性もあるとのことです。
今後のカレーライス物価の見通し
帝国データバンクの予測では、2025年4月には1食425円に到達する見込みですが、夏以降は値上げのペースが一服する可能性も示唆されています。
とはいえ、野菜や牛肉の価格は依然高止まりの傾向にあり、当面は高値圏が続くと予想されています。
消費者としてできる工夫
今こそ「家計防衛力」の見せどころ! たとえば…
- 牛肉を鶏肉や豚こまに変えてコストダウン
- 冷凍野菜やセール品を活用
- 多めに作って冷凍保存で一食あたりコストを抑える
物価上昇の波に飲まれず、賢く・美味しく・楽しくカレーを楽しむ工夫をしていきたいですね。
まとめ
カレーライスは日本の食卓に欠かせない国民食。
だからこそ、その価格推移は私たちの生活実感に直結しています。
今回の調査結果は驚きの連続ですが、情報を知ることで対策は立てられるはず。
ぜひ、ご家庭でも「カレー物価」の今とこれからに注目してみてください。
▶調査出典:株式会社帝国データバンク